著者
宮本 健悟 相田 美砂子
出版者
公益社団法人 日本化学会・情報化学部会
雑誌
ケモインフォマティクス討論会予稿集 第38回ケモインフォマティクス討論会 東京
巻号頁・発行日
pp.70-71, 2015 (Released:2015-10-01)
参考文献数
3

2本鎖DNAにおける塩基対間での水素結合また、スタッキングのような相互作用は生体系の中で重要な役割を果たしている。特にスタッキング相互作用には大きな塩基配列依存性があり、多体効果の大きさも塩基配列によって異なる。また、核酸塩基の一つであるGuanine(G)が生体内酸化により8-oxoguanine(8OG)へ酸化されると、C6位のketo-enol互変異性により塩基対形成時の水素結合パターンが変わり、本来8OG(keto)-C対を形成するはずが、8OG(enol)となることで8OG(enol)-T対が形成しうる。実験的にも8OGが存在することでG-C対からA-T対へのpoint mutationが起こる確率が高くなることが報告されている。本研究ではAdenine(A),Thymine(T),Guanine(G),Cytosine(C)だけでなく8OGを組み込んだB-DNAモデルを構築し、理論計算を行うことで、B-DNAの塩基対間相互作用における多体効果、また8OGによるG-C対からA-T対へのmutation誘起について考察した。

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