著者
金塚 陽一 稲岡 万喜子 中澤 謙介 浅野 史織 森 泉 山口 滋紀
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.60, no.11, pp.795-798, 2020 (Released:2020-11-27)
参考文献数
10
被引用文献数
1 1

37歳男性.頭痛でブロムワレリル尿素(Bromvalerylurea,以下BUと略記)を最大2,400 mg/日,11年間内服継続し歩行困難で入院した.皮疹,るいそう,認知機能,知能,注意機能低下,筋力低下,下肢振動覚低下あり.頭部MRIでびまん性脳萎縮,末梢神経伝導検査で神経伝導速度,活動電位低下を呈した.血中BU検出,ブロム高値で慢性BU中毒と診断した.BU服薬中止,補液で神経症状,皮疹は軽快し,末梢神経伝導検査所見も改善した.慢性BU中毒の末梢神経障害例の既報告は少なく,今回既報告例を交え報告する.

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最近経験した謎の高Cl性代謝性アシドーシス.家族に詳しく病歴を確認したらこれだと判明した.生化学と血ガスでCl値に乖離があるところが診断のポイントです.https://t.co/RbNGfgdA3l
頭痛薬に入っていたブロムワレリル尿素でこんなことに... J-STAGE Articles - びまん性脳萎縮,可逆性多発性末梢神経障害を呈した慢性ブロムワレリル尿素中毒の1例 https://t.co/lx3O0mkcWr https://t.co/GbzcEG5TPf
可逆性とはいえ・・・恐ろしい。 ”発育歴正常.国立大学経済学部卒.2001年に慢性頭痛でナロンエース服薬開始.BUを最大で1日服用量の4倍の2,400mg/日内服” びまん性脳萎縮,可逆性多発性末梢神経障害を呈した慢性ブロムワレリル尿素中毒の1例 臨床神経学2020.11 https://t.co/54u5PWEBzS

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