著者
生駒 忍
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集 日本認知心理学会第10回大会
巻号頁・発行日
pp.40, 2012 (Released:2012-07-20)

日本語オノマトペの表記においては、ひらがなを用いるかカタカナを用いるかという表記形態の選択においてある程度の自由が許容されている。一方、認知心理学的知見は、表記形態がオノマトペの認知過程に影響を及ぼすことを明らかにしている。そこで本研究では、触感を表すオノマトペについて、表記形態の主観的評定データの収集を行った。大学生30名に、19種のオノマトペを提示しそれぞれがひらがな・カタカナのどちらで書かれることが多いか、5件法で評定を求めた。その結果、一定のゆれがあることが認められた。そこで探索的因子分析を行ったところ、硬い触感と柔らかい触感との2因子に分かれ、後者のほうがひらがな表記されやすい傾向が示された。また、調査対象者を日常的な読書量の多寡で2群に分けて回答を比較したところ、評定値に有意差は認められず、主観的表記頻度は全般的な接触量に左右されるものではないことが示唆された。

言及状況

外部データベース (DOI)

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>前述した平仮名、 片仮名表記のルールに従った場合、 一般的には擬音語は片仮名表記、擬態語は平仮名表記ですが、これは「ルール」というほど絶対的なものではないはずです。学校でも必ずそうせよという教え方はしていないと思います。 平仮名表記できる語を片仮名表記することで、印象を強めたりニュアンスを限定するような効果があり、あり、意図的に使い分ける例は少なくありません(そういう書き手の意図 ...

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先行研究でひらがな-カタカナ表記で触感の印象比較している論文(https://t.co/3gP7GVfJcP)を見つけた! 生駒らの研究によると, 柔らかい触感:ひらがな表記頻度が高い 硬い触感:カタカナ表記頻度が高い という傾向があるらしい _φ(・_・メモ

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