著者
楠見 孝 米田 英嗣
出版者
コンテンツツーリズム学会
雑誌
コンテンツツーリズム学会論文集 (ISSN:24352241)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.2-11, 2018 (Released:2021-09-01)
被引用文献数
1

本研究では、作品舞台の旅における旅行者の物語への没入感に、旅行者の個人差特性、訪問時の感情がどのように影響するのか、あわせてアニメ、TVドラマ、映画、小説に差異があるかを心理学的に検討した。作品舞台の旅の経験をもつ、全国の16-79歳の男女市民800人にインターネット調査を行った。その結果、個人差特性としての懐かしさポジティブ傾向性と想像性が、旅における既知感による懐かしさや感動を喚起して、作品への没入感を深めることが明らかになった。コンテンツ間の差異に関しては、アニメの聖地巡礼は、年齢層が20-30歳代で、旅行前・中・後ともネットへのアクセスなどにおいて能動的で、感動も大きい。一方、小説の聖地巡礼は、年齢層は50-60代とやや高く、訪問時の既知感が他のコンテンツに比べて低い。したがって、訪問時における場所への既知感が高いことが没入感と関連する。

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外部データベース (DOI)

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聖地巡礼”行動と作品への没入感:アニメ、ドラマ、映画、小説の比較調査 (著)楠見 孝, 米田 英嗣 https://t.co/XLQ6gtBStU
楠見 孝, 米田 英嗣 “聖地巡礼”行動と作品への没入感:アニメ、ドラマ、映画、小説の比較調査 https://t.co/IzYM5vStXn 「作品の通り素敵な場所だなー」って感動を覚えるのは小説読みよりアニメファンの方が強く、没入感でも勝るっていう研究。 ロケハンして、しっかり描き込みしてるもんねえ。

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