著者
大石 恭子 渡邊 暦 渋川 祥子
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.184-191, 2010 (Released:2014-11-21)
参考文献数
6

調理済み冷凍食品の揚げ上がりは表面の色で判断されることが多く,中心温度は調べられていない。そこで,冷凍コロッケとミートボールを用いて揚げ調理中の中心温度の変化を調べ,適度な揚げ色と中心温度を満たす揚げ条件について検討した。一般的に用いられる油温で揚げると,適度な揚げ色になった時点では中心温度の上昇は十分ではなかった。この傾向はコロッケよりもミートボールのような揚げ衣のない揚げ種の方が著しかった。ミートボールを揚げるには,加熱初期に低温の油で揚げ,中心温度が0°Cに達した時点で火力を上げるのが最も良い方法であり,加熱終了時の中心温度は十分に上昇し,かつ揚げ色も適度であった。この条件で揚げたミートボールは,表層はより硬く,もろくなり,揚げ物として好まれるテクスチャーであった。

言及状況

外部データベース (DOI)

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@yakisoba_com 冷凍の加工済みの揚げ物で上記のように経験しましたし、文献(https://t.co/bTb2ZZclzm)でも110℃に中心温度が上がっているとの報告がありました。 揚げ調理の理論的には、が食品中の水分と揚げ油の交換を起こすため100℃は超えないとは考えられませんし、食材やその形によっては生じると思います。

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