著者
堀江 秀樹
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.45, no.5, pp.346-351, 2012 (Released:2014-01-31)
参考文献数
12

グアニル酸がグルタミン酸の味を強めることはよく知られている。何種類かの野菜(ナス,トマト,ニンジン,ダイコン,ネギ,ホウレンソウ)の蒸し処理によりグアニル酸が生成することを見いだした。ニンジンジュースへのグアニル酸の添加(蒸し野菜に含まれる濃度レベル(10 mg/l))をパネルは官能的に判定できた。蒸し野菜に含まれるグアニル酸はグルタミン酸のうま味を強めることにより,味に寄与することが示唆された。トマトのオーブン加熱は呈味成分を濃縮し,グアニル酸も生成した。焼いたトマトのうま味は,濃度の増加したグルタミン酸とグアニル酸の間の相乗効果のために,生のトマトよりも非常に強いものとなる。グアニル酸含量は調理野菜の味研究における重要な指標となるものと考えられる。

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ほほう https://www.jstage.jst.go.jp/article/cookeryscience/45/5/45_346/_article/-char/ja/

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昆布出汁だけで白菜と大根の味噌汁を作った時にグルタミン酸だけとは思えない旨味があったので調べてみたところ、野菜に含まれる極微量のグアニル酸が加熱により増加し更に他の旨味成分と相乗効果を持つことで識別可能な差異が生まれるという論文を発見した。 https://t.co/25WCl3LUkS
野菜の加熱にともなうグアニル酸の生成 https://t.co/WfbZOaYx5T うま味インフォメーションセンター https://t.co/2Or3zbE4l9
https://t.co/t5sYdk2Hny 堀江 秀樹『野菜の加熱にともなうグアニル酸の生成』 という論文を見付けて読み始めてるのですが、イノシン酸、グアニル酸は「核酸系旨味成分」で、グルタミン酸が「アミノ酸系旨味成分」と別カテゴリなんですね。知らんかった。
野菜の加熱にともなうグアニル酸の生成 https://t.co/DpbWCnG9qh
https://t.co/kwb4BHTfuy こちらは野菜のグアニル酸について。調理法でうまみ成分がアップするなら、調味料をカットできるし、生活習慣病予防として良いんじゃない⁈

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