著者
水野 雅之 千島 雄太
出版者
日本カウンセリング学会
雑誌
カウンセリング研究 (ISSN:09148337)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.94-105, 2018-10-31 (Released:2020-01-05)
参考文献数
39

本研究の目的は,大学生活への期待と現実のギャップに対する否定的反応とその対処が大学適応に及ぼす影響を検討することであった。まず,ギャップへの否定的反応とその対処を測定する尺度の項目を自由記述調査によって収集した。その後,期待と現実のギャップを経験した大学生130名を対象に質問紙調査を行った。分析の結果,ギャップへの否定的反応尺度は単因子構造であり,ギャップへの対処尺度は「鼓舞」「転籍の検討」「消極的受容」「肯定的捉え直し」の4因子構造であることが見いだされた。階層的重回帰分析を実施したところ,否定的反応と肯定的捉え直しの交互作用が有意であり,否定的反応を強く経験しているとき,肯定的捉え直しと大学適応の間に正の関連がみられた。加えて,主効果については大学適応に否定的反応は負の影響を,鼓舞は正の影響をもっていた。

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