3 0 0 0 OA NKT細胞と疾患

著者
三宅 幸子
出版者
一般社団法人 日本臨床リウマチ学会
雑誌
臨床リウマチ (ISSN:09148760)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.154-160, 2010-06-30 (Released:2016-02-26)
参考文献数
12

NKT細胞は,NKマーカーを発現するT細胞の総称だが,特にT細胞受容体(TCR)アルファ鎖に可変性のないinvariant鎖を発現するiNKT細胞が注目されている.iNKT細胞は,多型性のないCD1d分子により提示された糖脂質を抗原として認識し,TCRを介した刺激により様々なサイトカインを短時間で大量に産生する能力を持つ.抗原受容体の半可変性,クローン性の増殖を必要とせず組織に多数存在し,すぐに反応を開始でき,自然免疫系と獲得免疫系の中間的存在として様々な免疫応答の調節に関与する.また,α-ガラクトシルセラミドやその誘導体であるOCH などの合成糖脂質抗原で特異的に刺激できることから,疾患治療の標的としても注目されている.iNKT細胞は,その多彩なサイトカイン産生能から,感染,悪性腫瘍サーベランス,自己免疫,喘息などの免疫疾患以外にも,動脈硬化症など様々な病態に関与する.

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