著者
宮前 多佳子
出版者
一般社団法人 日本臨床リウマチ学会
雑誌
臨床リウマチ (ISSN:09148760)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.266-274, 2014-12-30 (Released:2015-02-28)
参考文献数
27

若年性線維筋痛症(JFM)は本邦の線維筋痛症の2.5-5%に相当する約10万人の症例が存在すると推察されている.臨床症状は成人例と類似し,全身痛,筋痛,関節痛などの筋骨格系症状に加え,睡眠障害,易疲労感や消化器症状などの非筋骨格系症状で構成される.線維筋痛症の診断は,アメリカリウマチ学会から特徴的圧痛点の存在に拠らない予備診断基準が提唱されているが,小児例については鑑別疾患も多く,主訴の信頼性が不確かであるため,特徴的圧痛点が診断根拠の中核として重要である.その病態については,“Central Sensitization”や遺伝的な要素の関与が近年報告され,functional MRIなどの機能的脳画像診断によって中枢神経の痛み刺激に対する疼痛関連領域の活性化所見が客観的に確認されるようになった.小児例の治療は,成人例では有効と認められつつある抗うつ薬などの適応は困難な一方で,薬物に頼らない,JFMに特徴的な性格気質を裏付ける心理・発達における問題点の見直しが有効な症例が存在する.また近年,パピローマウイルスワクチン接種後にJFMに類似した症状を呈する症例が報告されている.JFMとの相違の一つが高次脳機能障害に由来する,集中力・記銘力の低下がより顕著であるとされているが,この副反応の機序もJFMに共通した部分があると推察される.現時点で科学と非科学がいまだ混在している疾患であるが,徐々に科学による解明が進みつつある.最近の知見につき解説する.

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (23 users, 27 posts, 26 favorites)

@my_dearest_teto @hoshinosizuku_ 客観的には、実施した患者数の調査の根拠が残っていると思います。 本邦の厚生労働省研究班の調査では人口の 1.7%に相当する200万人線維筋痛症症例が存在 する。… https://t.co/xoztYdaYBM
小児の #線維筋痛症 線維筋痛症と比較 #自 閉症スペクトラム素因がない. #高次脳機能障害 症状がより強く出現 長期的フォローアップには発達,心理,ペイン, リハビリテーション等の複数の医療従事者に よるチーム医療が理想的 引用元 https://t.co/sGDjqPZMaX
https://t.co/kcSCZhrKm5 https://t.co/3RQqLiqjkj
https://t.co/jROaITdfcl 線維筋痛症と、若年性線維筋痛症の違いについての論文です、よかったらお読みくださいませー!
https://t.co/iEBMkPdKcC https://t.co/4MkcGfIo56結局オープンアクセスで読める日本語のHANS論文はこれだけかも。やっぱり読んでもよく分からん。ただ後者で、宮前先生が「線維筋痛症にみられる...自閉症スペクトラムなどの素因がない」って→
線維筋痛症と若年性線維筋痛症のちがいについても触れてる、若年性線維筋痛症の論文のリンク貼ります。 わたしが若年性線維筋痛症ではなく「線維筋痛症の若年発症」って言われた意味をやっと本当の意味で理解して、見抜いた主治医流石って思った。 https://t.co/jROaITdfcl
@himhm 似てるんだけど違うんだなぁ https://t.co/jROaITdfcl どうぞ!
@akimi_o また、参考として紹介されている論文 https://t.co/7qDkLHhmJE では、「病態機序には共通した部分があると推察」とあるのに対して、「別の疾患であると考えられています」と、論旨が逆転している。
小児の線維筋痛症.......https://t.co/xxxazKfpbA

収集済み URL リスト