著者
宮田 完二郎 内田 智士 内藤 瑞 片岡 一則
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.44-53, 2016-01-25 (Released:2016-04-25)
参考文献数
51
被引用文献数
2 1

核酸医薬は、がんをはじめとする多様な難治性疾患の治療薬となり得ることから、その実用化に大きな期待が寄せられている。しかしながら、酵素により容易に代謝され、また細胞膜を透過できないことから核酸のバイオアベイラビリティは非常に低く、その医療応用は困難を極めている。このような状況を打破するために、核酸を標的部位に効率よく運ぶためのDDSの開発が世界的に行われている。本稿では、合成高分子材料を基盤とする核酸DDSの設計指針を、とりわけ細胞内の局所環境に応答して機能発現する“スマート”ポリイオンコンプレックス(PIC)ミセルに注目して説明する。また、siRNAとmRNAデリバリーに関して得られた最近の成果を紹介する。

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細胞の中には核という遺伝物質があり、そこに影響を及ぼす可能性があります。 特に、中分子は同じPEG化ナノ粒子の中でも標的分子に対する結合能が高いのです。 https://t.co/iYpHVfODvo また、免疫抑制剤として機能しているものもあります。 https://t.co/yxMVUdiPAn
@maiti_86 結局のところ、初期エンドソーム→後期エンドソーム→リソソームの過程を経て消化されるのは 通常のエンドサイトーシスでも同様に生じる問題であり、 その問題を解決するために「エンドソーム脱出」がDDSに求められる機能となります。 https://t.co/AOnQalDDaG

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