著者
清水 伸泰
出版者
日本土壌動物学会
雑誌
Edaphologia (ISSN:03891445)
巻号頁・発行日
vol.109, pp.1-8, 2021 (Released:2022-07-26)

ヤスデの防御分泌物は古くから化学生態学の研究対象とされ,化学構造に関するデータは蓄積されている.本稿で はそれら多様な防御分泌物が,分類上の目レベルである程度体系付けられることを述べた.新しい話題として,防御 物質の生合成に関わる酵素に産業上,重要な利用法が見出されたり,捕食者に対する化学防衛の手段と考えられたりしていた防御分泌物が,新たなタイプのアレロケミクスとして作用することなどを解説した.その一方で,天然物化 学としてはアルカロイドを中心に新たな防御物質が一部で発見されているものの,ヤスデ全体から見ると防御分泌物 に関する研究は円熟期を迎えている.今後は防御分泌物を介した生物間相互作用に加えて,これまで未解明である種 内における化学的なコミュニケーションに関する研究が進展することを期待する.

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@doroirotsukai 種類は難しいなと思います.普通種含め,どの種を紹介するにしても先に学術誌に書きたい情報ばかりになってしまいます.生態はなんとかなるかも...防御液の成分はここが参考になります.https://t.co/7XyJdHBIPA
@blackantmaimai 青酸化合物は防御腺からの分泌物中に含まれる,あるいは分泌物から生成されるのですが,ネッタイタマヤスデ目に防御腺はありませんし,青酸化合物をつくるのはオビヤスデ目に限られます.全てのヤスデが青酸化合物を作るわけではないですよ.https://t.co/5dAHYOu3eF
防御腺をもたないということは、ヤスデのもつ独特の臭いがないのかな? 違うかな

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