著者
相馬 拓也
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
E-journal GEO (ISSN:18808107)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.99-114, 2015 (Released:2015-10-08)
参考文献数
30

モンゴル西部バヤン・ウルギー県では,イヌワシを用いて騎馬で出猟する「騎馬鷹狩猟」の伝統が数世紀にわたり伝えられてきた.しかし現在,イヌワシの飼育者は同県全域で100名を下回り,急激な観光化とともに伝統の知恵と技法の喪失に直面する文化変容の過渡期にある.本研究は長期滞在型のフィールドワークにもとづく「鷲使いの民族誌」「牧畜社会の現状」「鷹狩文化の持続性」などの,著者のこれまで得た知見を統合し,カザフの騎馬鷹狩文化を保護・継承してゆくための脆弱性とレジリエンスについて考察した.その結果,騎馬鷹狩の成立条件には,(1) イヌワシの営巣環境の保全,(2) 牧畜生産性の向上,(3) 出猟習慣の継続,の実践が不可欠であることが浮かび上がった.騎馬鷹狩文化とは,「環境」「社会」「文化」が有機的に連結したハイブリッドな無形文化遺産であり,とくに牧畜社会の暮らしの文脈に成立の多くを依存する特質をあきらかにした.

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モンゴル西部アルタイ系カザフ騎馬鷹狩文化の存続をめぐる脆弱性とレジリエンス https://t.co/vK1mDNekXN 同誌からはもう一件、こんなのも。
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@ShibasakiTomoka これですかね? モンゴル西部アルタイ系カザフ騎馬鷹狩文化の存続をめぐる脆弱性とレジリエンス https://t.co/kPQ6VeSKzY
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