著者
林 紀代美
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
E-journal GEO (ISSN:18808107)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.135-153, 2016-09-30 (Released:2016-10-11)
参考文献数
40
被引用文献数
2 1

本研究では,石川県能登地域の海藻類と魚醤を事例とし,当該食材の利用からみた「(文化上の)能登地域」見出すことを試みる.地域住民による10種の海藻の利用頻度の差を確認すると,羽咋市以北の地域で一定の利用が継続し,特に奥能登では海藻類が多用されている.この地域範囲を海藻利用からみた能登地域と考えることができる.一方魚醤は,調査地域全域で海藻類と比べると食卓で利用される頻度が低い.くわえて,魚醤の利用頻度は奥能登と奥能登以南の地域,加賀とのあいだで大きな差がみられた.海藻類以上に魚醤は,「奥能登」の食材と位置づけでき,奥能登のひろがりをとらえる一つの指標とできる.

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (3 users, 3 posts, 8 favorites)

めっちゃおもしろい論文み~っけ。 『藻・魚醤の利用からみた「能登地域」のひろがり』 林 紀代美 https://t.co/JwTX5Qzzdh
【E-journal GEO掲載論文】林 紀代美 2016.海藻・魚醤の利用からみた「能登地域」のひろがり,E-journal GEO 11(1),135-153.https://t.co/GE5G5Ypl8L

収集済み URL リスト