著者
関根 智子
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
E-journal GEO (ISSN:18808107)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.101-108, 2018 (Released:2018-04-13)
参考文献数
15

本論文では,GISによる近接性研究の進展について,近接性と公平性,近接性と移動性,そして潜在的近接性に関わる公共交通の近接性から論じる.GISは,地理情報の重要性を社会に認識させるとともに,近接性の研究に対しても,1)分析地域の広域化,2)分析対象のミクロ化,3)距離の測定方法の変化,4)単一交通手段から複数交通手段への考慮,5)近接性の可視化など,研究方法を大きく変化させ,詳細な研究結果を得ることを可能にした.また,近接性の概念が,人々と場所を隔てる距離の側面から,移動性を通じて距離を克服する能力の側面へ変化している.GISは,距離を克服する能力として,複数の交通手段による移動を測定する交通手段間近接性や,出発時間や到着時間を測定する行程近接性での分析を可能にした.

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

【E-journal GEO掲載論文】関根智子 2018.GISによる近接性研究の進展,E-journal GEO 13(1),101-108.https://t.co/lAdPMX6tnr

収集済み URL リスト