著者
倉智 嘉久 山田 充彦
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.126, no.5, pp.311-316, 2005 (Released:2006-01-01)
参考文献数
13
被引用文献数
3 3

ATP感受性K+チャネル(KATPチャネル)は,細胞内の代謝状態と細胞膜の興奮性を結びつけている内向き整流性K+チャネルである.KATPチャネルは,ABCタンパクファミリーに属するスルフォニルウレア受容体(SUR)と膜2回貫通型のKir6.xからなる,異種八量体(hetero-octamer)構造をとっている.KATPチャネルは,種々のK+チャネル開口薬,阻害薬,あるいは細胞内のヌクレオチドにより,その活性が制御される.これらは全てSURサブユニットに作用点をもっており,SURのサブタイプにより反応が異なる.最近,種々のイオンチャネルやABCトランスポーターの三次元分子構造が明らかにされてきた.これらを基礎として,KATPチャネル制御の構造的機能モデルを我々は提案した.本稿ではこのモデルを中心として種々の薬物やヌクレオチドによるKATPチャネルの活性制御について考察する.

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ATP感受性Kチャネルというのが、SU剤でもインクレチンでも重要です。ちょっと専門的だけれどこの論文読んでおいて損はないでしょう。→https://t.co/aeYSgfa6L3

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