著者
阿部 靖彦 野村 栄樹 佐藤 剛司 上野 義之
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.56, no.9, pp.3378-3393, 2014 (Released:2014-09-27)
参考文献数
26

好酸球性食道炎は食道上皮への多数の好酸球浸潤を特徴とする慢性炎症によって食道運動障害や器質的狭窄を来たす疾患である.病因として食事中の抗原や空気中に浮遊している花粉などの抗原に対する過剰な免疫反応が想定されているが不明な点が多い.本症は近年欧米で増加しており,食物のつかえ感やfood impaction(食物の食道嵌頓)の一因として非常に注目されている.本症の診断の基本は症状と病理組織所見であるが,2次的な食道好酸球浸潤の除外,とくにGERDとの区別のため,PPIに対する反応性の評価が必要とされている.本症は特徴的な内視鏡像を呈する場合があり,これらを認識しておくことが診断において重要となる.本稿では,現在,国内外で用いられている診断基準を示しながら,診断のポイントについて,とくに内視鏡像,病理組織像の点から解説する.

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内視鏡像の縦走溝が、Crohn病や虚血性腸炎みたく派手なので、出ても不思議じゃないかも 気になる人は下のurl参照で 症状はGERDと似てるけど、正解は「好酸球性食道炎」 生検で赤い顆粒持った好酸球が一杯いることで診断 治療はアレルゲン除去(食事療法) https://t.co/TpweD0neOa

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