著者
後藤 和久 小松 吾郎
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.118, no.10, pp.618-631, 2012-10-15 (Released:2013-02-20)
参考文献数
122
被引用文献数
2

近年の衛星画像の精度向上などにより,火星の堆積岩に関する研究が急速に進展している.火星には,水の作用により海や湖,バレーネットワーク,アウトフローチャネルが形成された痕跡がいたるところに残されており,気候変動を含む火星史を理解する上で極めて重要である.実際に,ノアキス紀の古クレーター湖の壁面の堆積岩露頭には,フィロケイ酸塩鉱物のような粘土鉱物が豊富に含まれることがわかっている.こうした堆積岩は,アメリカやヨーロッパの宇宙機関の火星探査の着陸候補地点となっており,水と生命の痕跡を発見するための重要な研究対象とみなされている.2011年11月には,アメリカ航空宇宙局の最新探査機が打ち上げられ,古クレーター湖中の露頭を対象として地質調査を行なう予定である.こうした将来探査計画の中で,地質学者の知識と経験が大いに有効であり,惑星地質学分野での貢献が期待される.

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@TFR_BIGMOSA 火星の海岸線と思しき地形は高低二種類が見出されていて、オリンポス西縁は高い方(コンタクト1)と呼ばれるものです。ただ、地形的にそう考えられているだけで、直接の証拠はまだ見つかっていません。 参考→ https://t.co/9FKK7oe4MV

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