著者
山元 孝広 川辺 禎久
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.120, no.7, pp.233-245, 2014-07-15 (Released:2014-11-12)
参考文献数
43
被引用文献数
6 6

ラハール堆積物は,平均粒径-標準偏差の関係,粒径の分布型の違いから,粘着性の泥流堆積物,非粘着性の土石流堆積物と高密度洪水流堆積物の3タイプに識別することが出来る.2013年10月16日未明に伊豆大島で発生したラハールは,伊豆大島火山西斜面を被覆していた降下細粒火山灰層が表層崩壊を起こしたもので,堆積物の粒度組成の特徴は,この流れが高密度洪水流であったことを示している.すなわち,土石流のような巨・大礫が集合したものではなかったことが今回の土砂災害の大きな特徴となっている.今回のラハールは斜面崩壊発生時から流体として流れ出したため,斜面を面状に高速で流れ下ったものとみられる.この種の土砂災害は,他火山でも発生事例があり,防災上考慮しておく必要がある.

言及状況

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伊豆大島の元町の東側の山麓にある広大な土地、一見綺麗だけどここは2013年の伊豆大島のラハールの被災地である。ラハールの被害を実際に受けた場所に来たのは初めてで恐ろしさを痛感した。4枚目は山元, 川辺 2014から引用。⬅️は撮影場所。 https://t.co/vt4YJdVB4C https://t.co/pSQMCd1K7j

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