著者
中窪 啓介
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
地理学評論 Series A (ISSN:18834388)
巻号頁・発行日
vol.84, no.3, pp.274-289, 2011-05-01 (Released:2015-09-28)
参考文献数
27
被引用文献数
1

沖縄農業では産地の水平的組織化による農産物の安定供給の体制は十分に機能していない.本研究は農協共販における商品のロットの確保と安定供給という視点から,農協の販売体制の構築と農協合併による変容,農家の流通選択に注目し,豊見城市のマンゴー産地の供給体制を明らかにした.市ではマンゴー導入当初から農家と農協との密な関係が築かれ,農協は高い集荷率を背景に共選共販の実施や市場外の販路開拓など生産者価格の向上と安定に向けた販売体制を構築していった.だが農協合併後の販売事業の変容により農協共販離れが顕在化し安定供給の体制は揺らいだ.農協外出荷では高品質のマンゴーが高価格で取引されており,特に篤農家には農協外出荷への強い誘因が働いていた.農協は集荷率維持のため農家を囲い込む共選参加の条件を課した.産地の課題としては,より有利な条件を引き出すためにさらに市場外での販路開拓を進めること,脆弱な営農指導の充実を図ることが鍵といえる.

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【地理学評論掲載論文】中窪啓介 2011.沖縄県豊見城市におけるマンゴー産地の供給体制,地理学評論84A,274-289.https://t.co/JFF9iYGJcM

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