著者
三木 理史
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
地理学評論 Ser. A (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.65, no.7, pp.548-568, 1992-07-01 (Released:2008-12-25)
参考文献数
19
被引用文献数
1 1

従来,国家的統制政策の所産と考えられてきた昭和初期から第二次世界大戦中の交通事業者の統合問題を,大手私鉄資本による地域交通体系の再編成という視点から再考して,その空間構造を検討した.事例は三重県における近鉄資本による事業者統合に求めた. その結果,大正期まで基本的に国鉄駅起点の路線形態をとり国鉄線中心の交通体系下にあった局地鉄道線は,大手私鉄資本下に統合されてゆくなかで,大手私鉄幹線中心の交通体系に再編成されてゆく過程を跡づけることができた.そうした地域交通体系の再編成構想の実施にあたっては,戦時交通統制という国家政策の利用が不可欠であった.

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https://t.co/eX5jNsknhA 三重県における戦時交通統制と地域交通体系の再編成 三木 理史 1992年 水運の結節点から出るような近世的交通体系の中での鉄道→全国ネットワークとの連絡輸送→自社を基幹とするネットワークの形成  っていう流れが今やってるsimutransの対戦の流れそのもので驚いた
日比義太郎(https://t.co/d5ZImbqq9F) 鉄道史人物事典 (http://t.co/MPFNkJoMvl)は、肥田浜五郎(造船技師・日本鉄道設立発起人・列車便所整備の契機を作った人)の次は、平井喜久松(鉄道土木技術者、碓氷峠のアプト式改良・関門海峡トンネル等)

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