著者
新井 祥穂
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
地理学評論 Ser. A (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.74, no.1, pp.35-52, 2001-01-01 (Released:2008-12-25)
参考文献数
19

本稿は広域行政組織の分析を通じて,小規模町村が事務実施でどのような困難に直面しているかという点の理解を目指す.具体的には長野県日義村および四賀村を澤び,それらが加盟する広域行政組織の活動や運営を調査した.小規模町村は,課せられる事務が増大・複雑化する中,役場組織の規模の小ささと短期間での人事異動とにより,役場内では,事務実施の遂行に必要な職員の専門知識を育成することが難しくなっている.そこで事務実施のプラン設計など,より多くの専門知識が要請される過程は広域行政組織に外部化され,隣接市町村の担当職員や県地方事務所職員とともに担われている.とりわけ,技術職採用職員(県地方事務所)のイニシアティブは,広域行政組織における小規模町村の専門知識の取得に重要な役割を果たしている.以上よりこれまであまり指摘されてこなかった小規模町村の課題として,事務実施のための専門知識の取得が挙げられよう.

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【地理学評論掲載論文】新井祥穂 2001.小規模町村における広域行政の意義-長野県下の2村を事例に-.地理学評論74: 35-52.https://t.co/z70SYaSjIT

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