著者
井上 雄吉
出版者
一般社団法人 日本高次脳機能障害学会
雑誌
高次脳機能研究 (旧 失語症研究) (ISSN:13484818)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.246-256, 2012-06-30 (Released:2013-07-01)
参考文献数
46

失語症 (主に非流暢性失語症) に対する反復経頭蓋磁気刺激 (rTMS) 治療について自験例を含めて review を行い, その有用性や問題点, 今後の課題について報告した。両側大脳半球は健常では互いに抑制・拮抗し合って均衡した状態にあるが, 一側 (失語症では主に左) 半球に傷害が生じると, 脱抑制状態となった対側 (主に右) 半球の相同部位から過剰な抑制を受け, さらに機能障害が増強する。この過活動状態となった右半球を低頻度 rTMS で抑制し, 不均衡状態を是正しようというのが rTMS 治療の原理であり, paradoxical functional facilitation (PFF) の一つと考えられる。右半球の失語症の回復に対する作用は病巣の分布や部位による影響を受けるが, 失語症の回復に抑制的 (maladaptive) に働くこともある。半球間の不均衡は失語症の回復に大きく関係しており, その是正のための右半球の Broca 野相同部位 (BA 45) に対する低頻度 rTMS は失語症の安全で有用な補助療法の一つと考えられ, 今後の臨床応用が期待される。

言及状況

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@haechi200424 右一次運動野と左側前頭前野にコイルを当てておられました。1ヶ月入院でしたので平日は毎日1回30分以上かかったと思います。たぶん20数回くらいはやったような。。あまり覚えていませんが
井上雄吉先生の論文と ME/CFSへのrTMSの試み演題の画像 https://t.co/Kg9XepbydA  https://t.co/tVQ1UtfpRc  https://t.co/lZETSaxaKw  https://t.co/AAvQxxDvy0  https://t.co/WuMfi6l8Zi
@Ricca_cfs よろしければ論文がありますのでご参考になさって下さいませ。 ↓rTMSについて説明があります。 https://t.co/lZETSaxaKw ↓神経内科学会でのME/CFSの演題抄録です。5ページ目です。 https://t.co/lZETSaxaKw
@necomam rTMSは日本より海外のほうが盛んですが、私は素人なのでrTMSの主治医の論文を待ちたいですね。神経内科学会では何度も発表されているようです。 慢性疲労症候群のものはあるかわかりませんが、主治医の論文に引用のリストがありますので、それらから検索してみてもいいかもhttps://t.co/lZETSaOM96
@222oyasuminasai そうですね、BDNFの遺伝子の66番目のタンパク質の型違いで、70%には効いて30%の方には効きにくいと言われています。 それと、脳出血の既往症があった方も効きにくいそうです。 https://t.co/lZETSaxaKw
@tpUYUgYRdfSN8sm まだまだ解明されていない分野ではありますが、rTMSの効果はBDNFの遺伝子多型に依存するので、70%の方には効果的だと考えられているそうです。 やはり、長期増強、長期抑制、BDNF辺りが脳の可塑性に関わるようです。 https://t.co/lZETSaxaKw
@ClaryWhiteSage うん

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