著者
古屋 恵太
出版者
教育思想史学会
雑誌
近代教育フォーラム (ISSN:09196560)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.57-72, 2010-09-19 (Released:2017-08-10)

本論文は、初期デューイのライプニッツ論そのものとそれを育んだヘーゲル主義という近景にまず焦点を合わせる(中心化)。次に、アメリカを離れ、フランスのタルドを、同時代にライプニッツ論を著したという理由だけで視野の外から取り上げて提示する(脱中心化)。ヘーゲル主義の影響が生涯デューイに残り続けたとする近年の研究や、同時代にデューイと同様にライプニッツについて論じたタルドも手掛かりとしながら、若きデューイの有機的統一の思想と個性論を考察することを通して、「個人の時代」(ルノー)と対時してみたい。それは、本論文の方法論的枠組みであるライプニッツの中心化-脱中心化の論理を、タルドと同じく「ライプニッツの子ども」である初期デューイの思想そのものに見出すことでもあるだろう。

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なぜか気づいていなかった…。タルドモナド論への言及あり 古屋 恵太2010「デューイというモナドが映す有機的統一の思想 : 若きデューイと「個人の時代」を考える」 https://t.co/qCuMPGvdRi

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