著者
蓮池 穣
出版者
北海道社会学会
雑誌
現代社会学研究 (ISSN:09151214)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.83-98, 1997-06-30 (Released:2010-07-30)
被引用文献数
1

戦後の北海道民の投票行動は,国政選挙についてみても,全国の平均値から大きくずれていた。自民党と社会党への投票がほぼ拮抗し,さらにこの二政党への投票が,全投票のなかできわめて大きな割合を占めていた。特に社会党の得票率では,1958年以降全国的に大きく下降したのに対し,北海道での下降は目立つほどのものではなかった。このため北海道は,「最後の社会党王国」ともいわれた。北海道に在住する大学関係者による投票行動調査は,1953年から断続的ながら続けられてきた。これらの調査では,それぞれ大なり小なりに,なぜ北海道が「社会党王国」であり続けているのかが,問題関心として共有されてきたといえる。1970年以降,コンピュータの利用も含めての調査技術の発達に加え,本州各地域での調査も活発に行われるようになり,「北海道の特殊性」もかなり具体的に検証が可能になったといえる。この課題のためには,自民,社会両党の支持者の政治的意見,所属団体,投票政党とその変動,支持の強さ,生活満足度,拒否政党などについて,多面的かつ継続的な調査・分析が必要であった。また,調査結果の解釈では,論者によって異なるところもあろう。筆者は,この「北海道の特異性」を,北海道における政党と政党支持者のかかわりのゆるさ(ルーズなかかわり)から説明した。これは,北海道における社会関係の特性ともかかわっていよう。

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@kaidoutakumi @m_9_fuji なるほど…しかし、“左にハンドルを切った”要因は何があったんでしょう? かつて、旧社会党勢力等が強かったご当地情勢は存じていますが、当時を含めて昨今の情勢は変化しております。 ①https://t.co/PIwax5xkfA ② https://t.co/HrOyKvXxHb
北海道を研究対象にしていた政治学者である蓮池譲氏の論文が面白かったのでシェアします。北海道社会学会の論文誌らしい。 蓮池譲「北海道民の政治意識と投票行動 一戦後50年一」現代社会学研究第10号(1997年) https://t.co/0pGEALnIii
ずいぶんと古い資料だけど、今もこんなかんじ。>北海道 --- 北海道民の政治意識 と投票行動 戦後50年/蓮 池 穣 https://t.co/KyPUo2bh7k

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