著者
黒島 学 市村 一雄 鈴木 亮子 生方 雅男
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.197-202, 2017 (Released:2017-06-30)
参考文献数
13
被引用文献数
2

エラータム系デルフィニウム切り花において,STS処理後の切り花の銀含量と花持ちの関係,STS処理時における小花の開花後日数とSTS処理効果の関係および前処理におけるスクロース添加の影響について調査した.エラータム系‘オーロラブルーインプ’切り花に0.1,0.2および0.25 mMのSTS溶液を様々な時間で処理した結果,処理直後における小花の銀含量が3 μmol・100 g–1 FW以上で花持ち期間が最も延長された.小花にこの値以上の銀が蓄積された切り花の花持ち期間は,STS処理濃度および処理時間に影響されなかった.小花にSTS処理効果を最大にする銀含量が蓄積されたとしても,処理時に離層が形成されたステージに達していた小花においては,STS処理効果を期待できないことが明らかとなった.エラータム系‘ブルーバード’切り花を0.2 mMのSTSに0,2および4%スクロースを組み合わせた溶液で処理した.その結果,4%スクロースを組み合わせた処理ではSTS単独処理に比べて処理後に開花した小花におけるアントシアニン含量の増加が認められ,花色の発色向上効果がみられた.10°Cで48時間の乾式輸送シミュレーション後においても,花色の発色向上効果がみられた.

言及状況

外部データベース (DOI)

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