著者
林 隆之
出版者
独立行政法人 大学改革支援・学位授与機構(旧 大学評価・学位授与機構)
雑誌
大学評価・学位研究 (ISSN:18800343)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.1-22, 2018-03-01 (Released:2019-03-27)
参考文献数
61

大学機関別認証評価は第三サイクルを迎えるにあたり,大学の内部質保証機能を重視した評価制度へと転換することが求められている。しかし,内部質保証とは何であり,それを実現するシステムの要素には何が必要かは明確でない。本稿では,主に国外の先行研究のレビューを通じて内部質保証の論点を明らかにするとともに,大学改革支援・学位授与機構が策定した「教育の内部質保証に関するガイドライン」の内容をその中でどのように位置づけられるか分析する。内部質保証は,質および保証の概念ともに多義的であるため,学内外の多様なステークホルダーが抱く定義を包含する柔軟性が求められる。日本では,海外同様に教育プログラムの点検・評価を内部質保証の中核とすることで,具体的な教育活動や学修成果の改善と結びつけることが当面望まれる。内部質保証概念の柔軟性ゆえ,「ガイドライン」は大学が内部質保証を構築し相互学習するための参照枠組みとなることが求められる。

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (2 users, 2 posts, 5 favorites)

林隆之先生も指摘しているようにプログラムレビューを実質化させることが鍵だろう。"内部質保証システムの概念と要素-先行研究のレビューと「教育の内部質保証に関するガイドライン」の定位-" https://t.co/uN3NT2w5uZ

収集済み URL リスト