- 著者
-
永田 勝太郎
志和 悟子
大槻 千佳
喜山 克彦
- 出版者
- 公益財団法人 国際全人医療研究所
- 雑誌
- 全人的医療 (ISSN:13417150)
- 巻号頁・発行日
- vol.19, no.1, pp.21-30, 2021-03-25 (Released:2021-04-02)
- 参考文献数
- 30
かつて,糖尿病の診断は医師の官能で行われた.糖負荷試験の開発以降は,「糖尿病」「境界型糖尿病」「正常血糖値」の区別がつくようになってきた.近年,Flash Glucose Monitoring(FGM)が開発され,患者固有の血糖値のdaily profileがさらに簡単にわかるようになってきた.そこで,低血糖・血糖値スパイクが問題になってきている.線維筋痛症や慢性疲労症候群の背景にこれらの糖代謝異常が潜在していることがわかってきた.低血糖は80mg/dl未満を指し,血糖値スパイクは食後最大血糖値と最低血糖値の差が60mg/dl以上を指す.FGM時代を背景に低血糖を分類すると,以下のようになる.1.糖尿病性低血糖―緊急性低血糖発作 2.非糖尿病性低血糖(自発性低血糖症)(1)機能性低血糖―無反応性低血糖・反応性低血糖(血糖値スパイク)・新生児低血糖 (2)器質的低血糖―インスリノーマ,インスリン自己免疫症候群・ダンピング症候群など胃切除術後 (3)薬剤性低血糖 (4)偽低血糖・虚偽性低血糖