著者
今井 亮佑 日野 愛郎
出版者
日本選挙学会
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.5-19, 2012 (Released:2017-08-04)
参考文献数
14

本稿は,日本の参院選の選挙サイクルが総選挙のそれと異なる点に着目し,「二次的選挙」(second-order election)モデルの視点から,参院選における投票行動について検討するものである。欧州の選挙研究は,欧州議会選挙や地方選挙等のいわゆる「二次的選挙」において,その時々の政権の業績が問われ,与党が敗れる傾向があることを示してきた。本稿では,2009年総選挙,2010年参院選前後に行った世論調査(Waseda-CASI & PAPI 2009,Waseda-CASI 2010)をもとに,政権の業績に対する評価が投票行動に及ぼす影響を探った。その結果,業績評価の影響は,「一次的選挙」(総選挙)と「二次的選挙」(参院選)の重要性に関する有権者の主観的評価によって異なることが明らかになった。

言及状況

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そういえばこの参院選に入る前、こちらを読み返したのを思い出しました 今井亮佑・日野愛郎 (2011)「 二次的選挙」としての参院選 https://t.co/4A4svqf7xx
https://t.co/g20evZWtta より詳しくはこちらから
「衆議院議員総選挙と参議院議員通常選挙」 「その持つ意味合いは大きく異なる。」 「総選挙(衆議院選)は政権選択選挙であり、その結果が政権の枠組みのあり方に直結するのに対し、参院選は政権選択選挙ではなく、その結果が政権の枠組みのあり方を直接規定することはない」 https://t.co/K9aymWDYX4

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