著者
芦谷 圭祐
出版者
日本選挙学会
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.68-79, 2020 (Released:2023-11-16)
参考文献数
29

地方議員は議会でどのような争点を取り上げているのだろうか。本稿は,量的テキスト分析を用いて,10万件を超える大規模なテキストデータを機械的に解析することにより,地方議員の代表活動の特徴を量的に明らかにする。具体的には,五大市の議会常任委員会における常任委員の全発言に対して,構造的トピックモデルを用いた分析を実施する。明らかになったのは,以下の通りである。第一に,特別に有権者や議員の関心が高い争点を除けば,議員は概ね有権者の関心の高い争点を議会で取り上げている。第二に,争点ごとに積極的に言及する議員は異なっている。女性議員など,特定の属性の議員が取り上げやすい争点もあれば,特定の政党が一体的に取り上げている争点もある。以上の結果からは,議会が多様な属性を有する議員によって構成されるようになると,議会討論もより多様な争点に及ぶものになることが示唆される。

言及状況

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PDFあり。 ⇒芦谷 圭祐 「政令市議会議員の代表活動 委員会発言の量的テキスト分析を中心に」 『選挙研究』36巻2号 (2020) https://t.co/LjQKhpR5Pd

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