著者
山崎 晴雄
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会誌ATOMOΣ (ISSN:18822606)
巻号頁・発行日
vol.55, no.6, pp.322-325, 2013 (Released:2019-10-31)
参考文献数
7

東京西郊の主要な活断層である立川断層の調査では,人工物を断層が繰り返しずれた跡である断層破砕帯と見誤るという事態が生じた。その原因について検討し,大地震の際,地表に現れる地表地震断層の活動様式などに誤解と思いこみがあったことを指摘した。そして,誤解を防ぐために,地表地震断層やその繰り返しの結果である活断層についての解説を行った。活断層は将来,大地震を引き起こす可能性があり,それを防災に利用するためには,地表地震断層の挙動を予測しなければならないが,そこには知識等の不足により誤解や思いこみが入る余地が大きくなる。このことを理解して冷静に活断層等に対応する必要がある。

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