著者
大対 香奈子 田中 善大 庭山 和貴 松山 康成
出版者
一般社団法人 日本LD学会
雑誌
LD研究 (ISSN:13465716)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.310-322, 2022 (Released:2022-11-26)
参考文献数
27

学校での児童の問題行動に対し,叱責などの嫌悪的な対応ではなく,望ましい行動を積極的に教え,承認することで増やし,問題行動を予防する実践であるポジティブ行動支援(positive behavior support: PBS)が最近注目されている。本研究ではPBSを学校規模で実践する学校規模ポジティブ行動支援(school-wide positive behavior support: SWPBS)を公立小学校1校で実施し,児童と教師への効果を検討した。結果,SWPBS実施後に児童の授業参加行動の増加が見られ,また主観的な友人関係に関わる適応感が改善したことが示された。教師への効果としては,SWPBS実施後に教師の称賛の回数は変化しなかったものの,叱責については減少が見られた。以上より,本研究のSWPBSの実践は児童および教師に一定の効果が認められた。今後は対象校を増やした検討が望まれる。

言及状況

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今日の論文。 SWPBSの第1層支援の効果についての研究。 広まれば、複数の小学校での第1層支援の結果も出てくる。 比較検討したものも報告されるのだろう。 小学校における学校規模ポジティブ行動支援の第1層支援が児童および教師に及ぼす効果 https://t.co/xInny2ne8y
以前勤めていた勤務校で校内コーディネーターとして取り組んだ学校規模ポジティブ行動支援の共著論文がPublishされました! 大対香奈子・田中善大・庭山和貴・松山康成 (2022)小学校における学校規模ポジティブ行動支援の第 1 層支援が児童および教師に及ぼす効果 LD研究 https://t.co/r2ZlSP7poR

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