著者
石黒 旭代 山内 露子 今田 龍市 西村 仁志 池田 勝義 杉内 博幸 大林 光念 安東 由喜雄
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.63, no.6, pp.767-772, 2014-11-25 (Released:2015-01-10)
参考文献数
6

熊本県における特定健康診査の結果では,HbA1cが基準値(5.6%)以上を呈する受診者の比率が,地域によって大幅に異なることが判明した.この原因を究明し,是正措置を講じるために,HbA1c測定に関する機器や試薬による測定値の違いについて調査した.測定対象はインフォームドコンセントの得られた患者血液20検体,および標準品JCCRM411-2を用いた.HPLC法,免疫凝集比濁法,酵素法で各検体のHbA1c値を測定し,その結果を比較した.測定の結果,HbA1c 5.6%での患者血液における方法間差が最大0.3%であった.標準品の測定値は,HPLC法で表示値より+0.2%,酵素法で+0.1%高値であったが,免疫凝集比濁法での結果は表示値とほぼ一致していた.測定機器,試薬の違いがHbA1c実測値に差異を生じる要因となった可能性がある.この問題を是正するため,HbA1c測定の標準化に向けた早急な取り組みが必要である.

言及状況

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0.3%くらいはしょうがないです。 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jamt/63/6/63_14-20/_pdf ただし同じHPLC法でも日本では二社から販売されていますが、特殊なヘモグロブリンを持っている人では二社での値が1%以上違ってくるという報告があります。 そういう特殊なヘモグロビンを持っているのかもしれません。 どっちが正しいかはグ ...

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