著者
大須賀 ゆか
出版者
公益社団法人 日本看護科学学会
雑誌
日本看護科学会誌 (ISSN:02875330)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.3-12, 2005-03-20 (Released:2012-10-29)
参考文献数
38
被引用文献数
9 4

【目的】本研究は, 手洗い行動に関係性の強い因子を明らかにし手洗い行動の改善への示唆を得ることを目的とした.【方法】2病院の看護師93名を対象に構成的観察法と自記式質問紙法を実施し, 手洗い行動 (手洗いの実施・手洗いの質) と経験, 教育, 関心, 知識, 忙しさ (看護業務量・スタッフ不足) の関係の有無・関係の強さを探索した.【結果】手洗いの実施には看護業務量, 教育, 経験が影響していた. 手洗いの質には看護業務量とスタッフ不足が影響していた. 手洗いの実施では, 看護業務量の変数である1時間の仕事数が25を超えるとオッズ比は7.75となり, 35を超えると12.99となった (CI. 1.54~39.03, 1.64~102.72). 手洗いの質では, 仕事数が25を超えるとオッズ比は6.86となり, 35を超えると28.52 (CI. 1.43~32.95, 2.43~335.08) となった.【結論】手洗い行動に関係する因子は, 忙しさ, 教育, 経験であり, 手洗い行動を改善するためには, 看護業務の見直しを中心とした忙しさの改善, 擦式手指消毒剤を使用した手洗いの推奨とトレーニング, 感染に関する院内教育の充実の必要性が示唆された.

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[2005年][日本看護科学会誌][大須賀 ゆか][手洗い][手指衛生]

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