著者
岡 千紘
出版者
行動経済学会
雑誌
行動経済学 (ISSN:21853568)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.105-114, 2019-04-23 (Released:2019-04-19)
参考文献数
17

本論文では,離散選択実験を用いて野菜売り場での「生産者の顔写真の掲示」が消費者の購買意欲を増すことができるのか分析を行った.分析結果によれば,生産者の顔写真が掲示された野菜を購入する傾向があるのは,①主に男性,②野菜を買いに行く頻度が月に1.2回~週に1回程度の人,③野菜売り場に掲示されている顔写真が生産者本人だと信じている人,④トレーサビリティ・システムについての知識がない人であった.直売所で購入する傾向がある人は,①ほとんどの世代の男性,②40代の女性,③週に1回~3回程度野菜を買いに行く人,④野菜売り場に掲示されている顔写真が生産者本人だと信じている人,⑤トレーサビリティ・システムについて知識があるが利用したことはない人であった.これらの結果から,①男性向けのマーケティングを行う,②直売所,③トレーサビリティ・システムが充実するまでの補完と充実してからの代替といった条件のもとで生産者の顔写真の掲示は消費者の購買意欲を増すことができる.

言及状況

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「消費者と生産者間の距離と食への安心・安全 ―野菜生産者の顔写真の掲示を例として―」 https://t.co/iTuxh9mpOI 顔が見えれば付加価値になる可能性があるらしい。 https://t.co/tlOEzJ9tNx
岡千紘(2019)「消費者と生産者間の距離と食への安心・安全―野菜生産者の顔写真の掲示を例として―」行動経済学』12: 105-114. https://t.co/9ZQycRr218
これおもしろい!「野菜売り場における生産者の顔写真の 掲示によって消費者の購買意欲は増すのか」 https://t.co/vvBt0XtDLR
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