著者
速水 保孝
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.82, no.8, pp.562-566, 1987-08-15 (Released:2011-11-04)

酒にまつわる地名や説話が各地方ご多数あると思われる。それを辿ることも文化のひとつてはないか。そこで著者には神々の国に出雲を中心として記述していただいた。ロマン溢れる神話の国「出雲」と酒造りについて,記紀や風土記を考察しつつ,古代の酒から現存している濁酒まで言及している。八岐大蛇で有名な「八監折の酒」は果実の酒であり,韓国から出雲へ渡来した人々により,我国で最初にこうじを用いた醸造が始まり,出雲人から他へ波及したと推論している。また,現在も続いている出雲佐香(サカ)神社の神事濁酒祭リと地名説話から,サカの名がついた土地が,出雲地方の酒造りの中心地であり,出雲杜氏の出生とも関連づけて説明している。

言及状況

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「出雲神話と酒造り」 『日本書紀』が引用する一書では、ヤマタノオロチに飲ませたのは果実酒らしいです。 https://t.co/Ln0AwU6uHg

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