- 著者
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茂田井 円
松井 康子
- 出版者
- 公益財団法人 日本醸造協会
- 雑誌
- 日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
- 巻号頁・発行日
- vol.86, no.8, pp.587-590, 1991-08-15 (Released:2011-09-20)
- 参考文献数
- 9
中国六朝時代の大詩人陶淵明の酒好きは広く知られている。彼の酒に対する考え方や酒に対する愛着, 常時接していた酒について, その造り方を彼の記述と住んでいた地域の地理的条件を加味し検討した。さらに, 彼が「緑酒」と表現した, 酒の復元の第一歩として草麹の再現を試み, 草麹が再現できるまでの不安と成功したときの喜び, できた麹から醸しだされるであろう酒の香味について想像を働かせ, 陶淵明が感じたであろう味および酒に対して抱いた神秘性について記していただいた。