著者
常田 貴夫
出版者
日本コンピュータ化学会
雑誌
Journal of Computer Chemistry, Japan (ISSN:13471767)
巻号頁・発行日
pp.2013-0013, (Released:2014-01-24)
参考文献数
36
被引用文献数
1 1

理論化学の研究対象において金属表面や金属錯体が主要になりつつある現在,相対論的密度汎関数法(RDFT)の重要性は増している.この方法は,多電子系の電子状態を金属を含む大規模系の反応や物性を定量的に取り扱えるため,大規模金属系の理論研究においてもっともすぐれた理論の1つであることは間違いない.RDFTは量子電気力学にもとづく確かな土台をもつ理論であり,化学における相対論的計算の主要理論となっている.本レビューでは,RDFTの基礎を説明した後,最新の2成分RDFTに至るまでの具体的な道筋を明らかにする.さらには,RDFTが将来的に進むであろう道筋も示すことも目的としている.

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@NakataMaho @subarusatosi 常田先生の「相対論的密度汎関数法」の話は『RDFTは量子電気力学にもとづく確かな土台をもつ理論であり,化学における相対論的計算の主要理論となっている』との主張です.』とあります. どれくらい受け入れられているものか私は分かっていませんが. https://t.co/8eHZSvD5t2
@physicaldog 物性でも、密度汎関数理論を用いた第一原理計算では、相対論的密度汎関数理論といってめちゃくちゃ特殊相対論を使います。特に四成分相対論では、密度汎関数理論のディラック方程式をそのまま解きます。 https://t.co/oVv1vsdURy
完全な相対論的取り扱いって、対象が原子の場合でもヤバいでしょ…。Breit相互作用とかあるし、量子電磁力学を使わないと…。 https://t.co/YUEwgdwlPA
@redgodcloudysky Breit相互作用とは、電子間ポテンシャルの相対論補正のことです。常田先生が書かれた、相対論的密度汎関数理論のpdf(以下URL)で説明されています。 https://t.co/YUEwgdwlPA
@relativity_mu 最後に四成分相対論ですが、これはKS方程式を相対論化した、Dirac-Kohn-Sham方程式を、まともに解こうという試みです。当然、計算コストが非常に大きくなるため、小さな系しか計算できません。なお、相対論的密度汎関数理論については、以下のPDFが参考になると思います。 https://t.co/oVv1vrVLDq
@hattan0523 @YoshioNishimoto また、相対論的量子化学(あるいは相対論的量子力学)をある程度理解している方には、以下URLの常田先生の論文が参考になるかと思います(上級者向けであり、内容は難しいです)。 https://t.co/oVv1vrVLDq
dc1394さんが言及されている相対論効果については常田さんの書いたこれが参考になりそうです。 https://t.co/o3HD7PRG73 >RT
@jintanario 相対論的密度汎関数法については、このpdf文書によくまとめられています(著者は山梨大学の常田貴夫先生)。一度、お読みになるとよろしいかと思います。 https://t.co/oVv1vrVLDq
これわかりやすい。常田先生の作成された資料にはいつもお世話になっております。 https://t.co/RlrnOJAM1s

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