著者
杉本 秀樹 佐藤 亨 西原 定照 成松 克史
出版者
CROP SCIENCE SOCIETY OF JAPAN
雑誌
日本作物学会紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.605-610, 1989-12-05 (Released:2008-02-14)
参考文献数
17
被引用文献数
5 5

本実験は, 尿素の葉面散布がダイズの湿害軽減に有効か否かを明らかにするために行ったものである。ポット栽培したダイズ (タマホマレ) を供試し, 開花期に湿潤 (地下水位5~7 cm), 湛水 (地上水位2~3 cm) ならびに適湿の各区を設け, 1%尿素液を葉面散布した。土壌の過湿処理は7日間, 葉面散布は14日間それぞれ継続した。湿潤ならびに湛水区では, 散布により葉身の窒素含有率が増加して光合成速度が高まり, 乾物生産が増大した。また, 莢数と百粒重が増加して子実収量も増大した。特に, 湿潤区では散布により, これらは対照区 (適湿・無散布) とほぼ同様の値となった。一方, 適湿区では散布効果は小さかった。以上の結果, 開花期のダイズは地下水位が5~7 cm程度の過湿条件におかれても, 尿素の葉面散布により障害をほぼ回避でき, また7日間湛水条件におかれたような場合でも, 散布により障害がある程度軽減されることが示唆された。

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@pbnofu 下記の文献だとすると、読み違えていると思いますが、葉面散布の時間帯は下記では検討してませんので一概にそうとはいえません しかしながら、昼の時間帯と雨を除けばいつでも良いのではと思います https://t.co/qa7JXg2abD

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