著者
廣瀬 直哉
出版者
日本生態心理学会
雑誌
生態心理学研究 (ISSN:13490443)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.49-61, 2015-04-01 (Released:2021-01-27)
参考文献数
64
被引用文献数
2

本稿は,マイクロスリップの研究の現状と今後の展望を述べたものである.マイクロスリップとは,日常的活動において観察される行為の淀み現象のことであり,日本を中心に研究が行われてきた.本稿では,まずマイクロスリップ研究が始まった経緯と,マイクロスリップに関連する研究について言及した.続いてマイクロスリップ研究で用いられる課題,研究対象者について整理した.次にマイクロスリップの生起要因についての研究を詳察し,さらにそれ以外の研究についても検討した.以上から,マイクロスリップは主として日常的系列動作課題を用いて検討されてきたこと,課題の種類・無関連な対象物・対象物の配置・課題の負荷・繰り返しがマイクロスリップの生起に影響を与えることなどが明らかにされた。最後に,マイクロスリップ研究の今後の課題について論及した.

言及状況

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マイクロスリップに関する研究の動向(pdf https://t.co/LLTiFP6EMi )

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