著者
高柳 茂代 黒川 理加 河村 フジ子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.43, no.6, pp.519-523, 1992-06-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
13

ゼラチンゾルにパイナップル汁を添加したゾルおよびゲルの特性について検討した結果を要約すると次の通りである.(1) パイナップルの頭部は, 中央部, 尾部に比べて, プロテアーゼ活性が強い.(2) 10%ゼラチンゾルにパイナップル汁を全ゾル量の25%添加した場合でも, 添加直後よりゾルの粘度が低下する.5%以上添加では, ゲル形成能は全く消失する.(3) ゼラチンゾルに, あらかじめ放置したパイナップル汁を添加すると, ゾルの粘度低下が抑制された.(4) ゼラチンゾルのpHを5.0または8.0にしてパイナップル汁を添加すると, ゾルの粘度およびゲルの破断応力は最低となるが, ゼラチンゾルのpHを3.0または9.0にすると, 十分なゲル形成能を維持し得た.

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