著者
池田 俊也 小林 慎
出版者
特定非営利活動法人 日本医療マネジメント学会
雑誌
日本医療マネジメント学会雑誌 (ISSN:18812503)
巻号頁・発行日
vol.8, no.4, pp.521-525, 2008-03-01 (Released:2011-03-14)
参考文献数
15

60歳男性の高コレステロール血症患者 (HL患者) の予後に関するマルコフモデルを構築し、一般的なHL患者と重症HL患者の2種類の患者に対する複数のHMG-CoA還元酵素阻害剤 (スタチン) 治療の費用対効果を評価した。一般的なHL患者に対するスタチンは、ロスバスタチン2.5mg/日、アトルバスタチン10mg/日、ピタバスタチン2mg/日、プラバスタチン10mg/日を分析対象とした。重症HL患者に対しては、ロスバスタチン5mg/日、アトルバスタチン20mg/日、ピタバスタチン4mg/日を分析対象とした。分析は、支払い者の立場で実施し、医療費と質調整生存年を推計した。一般的なHL患者を対象とした場合の質調整生存年は、アトルバスタチンが最も大きかったが、ロスバスタチンに対するアトルバスタチンの増分費用対効果比は11億円と非常に高額であった。重症HL患者を対象とした場合は、ロスバスタチンは他の2つの薬剤よりも費用が小さく、かっ質調整生存年が大きかった。一般的なHL患者及び重症HL患者ともに、費用対効果の観点からは、ロスバスタチンが最も好ましい薬物療法であると評価された。

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