著者
長谷川 泰久 松浦 秀博 立野 紘雄
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.36, no.5Supplement4, pp.867-873, 1990-10-20 (Released:2013-05-10)
参考文献数
9

甲状腺乳頭癌と濾胞癌について, 索状, 充実性, ないしは硬性の低分化構造の有無およびその量より, 分化癌, 低分化構造微少混在癌, 低分化癌に再分類し, その臨床的意義について検討を加えた.乳頭癌において性別, 年齢別, 病期別に生存率を比較すると, 45才以上, 病期III・IVで分化癌に比して微少混在癌の生存率が低値であつたが, 両者には有意な差異は認められなかつた.一方, 低分化癌は乳頭癌と濾胞癌を併せても2例と少数であるが, 2例とも再発から死亡に至つており, これらの点より,「いわゆる低分化癌」の分類には低分化構造の有無のみならず, 量的な問題を含めてさらに検討する必要があると思われた.

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「甲状腺低分化癌を分ける意義」〜低分化微少混在癌は乳頭癌149例中18例(12%)で、生存率には差がなかった https://t.co/UfweMkFC8l

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