著者
千代延 和貴 石永 一 大津 和弥 竹内 万彦
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.118, no.6, pp.757-762, 2015-06-20 (Released:2015-07-18)
参考文献数
13
被引用文献数
1 7

魚骨異物は口蓋扁桃や舌根部に多く認められ, 視診のみで診断可能なことが多いが, 口腔咽頭の粘膜下に刺入した魚骨異物は診断および摘出が困難な場合が多い. 今回舌筋層内に迷入した魚骨異物症例を経験した. 症例は49歳男性で, 鯛を摂食した直後から咽頭痛を自覚し, 近医耳鼻咽喉科にて粘膜下異物が疑われ当科紹介となった. 視診上は口腔咽頭に魚骨を認めず, CT を撮影すると舌筋層内に魚骨異物を認めたため, 緊急手術を行った. 術中にも触診では魚骨を発見できなかったため, 術中 CT 撮影を行い, 魚骨の存在位置を確認し摘出し得た. 本症例は魚骨が舌筋層内に迷入したまれな症例であり, 異物の存在位置の評価に術中CTが有効であった.

言及状況

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ほえ~、舌に魚の骨が刺さって全身麻酔で手術なのか・・・ 針で場所を特定しながら切りすすめるとか難しそう 術中 CT 撮影が有効であった舌迷入魚骨異物の1例 https://t.co/bG9FcMDOlb

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