著者
椿 範立
出版者
一般社団法人 日本エネルギー学会
雑誌
日本エネルギー学会機関誌えねるみくす (ISSN:24323586)
巻号頁・発行日
vol.97, no.3, pp.203-208, 2018-05-20 (Released:2018-05-31)
参考文献数
18

C1化学は石油の代わりに,石炭,天然ガス,バイオマス等から化学品及びエネルギー製品を製造するキーテクノロジーである。既存の気相,液相FT合成(Fischer-Tropsch 合成)とは異なり,超臨界相FT合成技術を開発した。超臨界相FT合成において,炭化水素のASF分布を世界で初めて打破できた。固体触媒ペレット表面に酸性ゼオライト膜を有する「カプセル」触媒概念を提唱し,合成ガスからガソリンの直接合成に成功した。このカプセル触媒が複数の触媒反応を一括に遂行できるone-step合成に特に有効であることを確認した。触媒的なアルコールを生かした新規低温メタノール合成技術を発明し,低温有利な熱力学平衡メリットを維持すると共に,低温でも高い速度と高い転化率を実現した。既存の高温高圧メタノール合成工業プロセスの問題点を解決した。複合触媒を開発し,ジメチルエーテルからエタノールの直接合成を発明した。ナノ粒子の自己組織法に基づき,汎用的なバイモダル触媒調製方法を樹立した。これらの新技術はC1化学の発展に大きく貢献した。

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