著者
郎 豊群 山口 浩 仲川 博 佐藤 弘
出版者
一般社団法人エレクトロニクス実装学会
雑誌
エレクトロニクス実装学会誌 (ISSN:13439677)
巻号頁・発行日
vol.15, no.4, pp.271-278, 2012-07-01 (Released:2012-11-01)
参考文献数
25
被引用文献数
1 1

SiCパワーデバイスをNi(P)拡散バリア付きの配線基板(Si3N4/Cu/Ni(P))上にAu–Geはんだで接合させた後,300°C以上の高温保持状態に置くと,Ni(P)拡散バリアのNiがAu–GeはんだのGeと反応し,はんだとNi(P)の界面にNiGe,Ni5Ge3およびNi3Pの金属間化合物が生成することがわかった。Ni5Ge3金属間化合物は成長が速く,パワーデバイスの接合強度を著しく低減させる。これを防ぐため,Si3N4/Cu/Ni(P)配線基板の表面にスパッタ法で約200 nm厚みのTa/TaN/Ta拡散バリアを形成することで,SiC–SBDパワーデバイスの高温接合信頼性を改善することができた。330°C,1,600 h高温保持試験後,デバイスの接合強度はほぼ低下することなく,50 MPa以上を維持した。接合を含むデバイスの電気抵抗は低い数値で変化が見られなかった。また,Ni(P)/Ta/TaN/Ta拡散バリアは−40–300°Cの冷熱サイクル条件下においても剥離などは観察されなかった。

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未だに金Au配線や銀Ag配線を使ってる理由は 同じ伝導率もしくは半分の伝導率の銅Cu配線は錆びやすい(酸化しやすい)からで、ところが酸化防止膜も金属酸化膜だったので裏から分析しないと酸化してないか分からないとかあったけど、金属窒化膜バリア膜と言うのもあるんだね。https://t.co/mUI0MK5IMN

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