著者
十代田 朗 安島 博幸 武井 裕之
出版者
社団法人 日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.55, no.5, pp.373-378, 1991-03-31 (Released:2011-07-19)
参考文献数
28
被引用文献数
1

戦前の東京には, 武蔵野を中心に数多くの別荘が存在していた。しかし, これらの別荘は同時代に高原や海浜に盛んに立地していた避暑・避寒を目的とした別荘とは異なり, 気温の違いを求めたものではなかった。これらはわが国における別荘の原型のひとつであるが, 武蔵野に関する研究は, 多くがその開発史や風景・イメージに関するものであり, 武蔵野に存在した別荘はあまり研究の対象とされることがなかった。そこで本研究では, 市区史, 地誌, 古地図, 現地踏査, 別荘所有者へのヒアリング, 伝記などによって, 戦前の武蔵野における別荘の多くが “はけ” に立地し, レクリエーション拠点, 書斎, 農園など多様な利用がされたこと, その成立背景を示した。

言及状況

外部データベース (DOI)

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一番上に建物があり、崖の傾斜を利用した回遊式の庭園があるというのは、先日の滄浪泉園(小金井)や、岩崎絡みの殿ヶ谷戸庭園(国分寺駅そば)も同じ。 「造園雑誌」に掲載されたこの論文には多くのことを教わりました。 https://t.co/fGPGxROq2Z
というわけで、野川公園まで行くのは諦めて小金井の滄浪泉園を見て、長崎手延べうどんを食べてきました。 「戦前の武蔵野における別荘の立地とその成立背景に関する研究」という論文を見つけましたので、メモしておきます。 https://t.co/fGPGxROq2Z https://t.co/mATRFNakef

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