著者
中山 二郎
出版者
公益財団法人 日本ビフィズス菌センター
雑誌
腸内細菌学雑誌 (ISSN:13430882)
巻号頁・発行日
vol.25, no.4, pp.221-234, 2011 (Released:2011-11-16)
参考文献数
72

一見孤立無縁に生きているように見える単細胞生物である細菌も,細胞間でコミュニケーションをとりながら,集団として生育し,集団としてのパワーを最大限に発揮していることが分かってきた.細菌の場合は,細胞間コミュニケーションの媒体として化学物質を利用することが多い.中でもよく研究されているのが,クオラムセンシングと呼ばれる現象で,同種菌の生産するシグナル物質“オートインデューサー”の菌体外濃度を感知することで,同種菌の菌密度を感知し,それに合わせて,さまざまな遺伝子の発現をコントロールするというものである.本稿では,このような細菌の細胞間ケミカルコミュニケーションの分子機構について,グラム陰性菌からグラム陽性菌までその知るところを概略し,紹介する.

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