著者
栃谷 史郎
出版者
公益財団法人 腸内細菌学会
雑誌
腸内細菌学雑誌 (ISSN:13430882)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.33-41, 2017 (Released:2017-01-31)
参考文献数
54

児の腸内細菌叢の定着は母親の常在細菌叢を第一の源として起こる.腸内細菌叢は母と子を結ぶリンクの1つであると言える.適切な母子関係は児の脳発達において大切な働きをする.周産期における母親の感染症,ストレス,高脂肪食による肥満など様々な環境因子が児の腸内細菌の定着に影響を与え,その結果,児の脳発達にも影響を与えることが複数の研究から示されている.我々は,非吸収性抗生剤を妊娠マウスに投与し,母親の腸内細菌叢を撹乱する実験を行った.その結果,仔の行動に変化が観察された.本総説では,児の脳発達における周産期母体腸内細菌叢の役割について議論する.

言及状況

外部データベース (DOI)

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帝王切開では母体の常在菌が新生児に移行しないため下記のような問題が生じるという説があります。(子宮内の胎児は、無菌状態だと考えられています)。 . 【質問】 ① この説の信憑性はどの程度なのでしょうか?。 ② 膣内ガーゼ法で母体の膣内細菌をしみこませたガーゼで新生児をぬぐって細菌に暴露することで、自然分娩で新生児が産道で母体からの細菌移行と同様の効果を得る方法があるそうです。 ...

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@nazn_a 真剣に返すと自閉症は生まれた後になることもあり遺伝よりも出産したときのお母様の腸内細菌が関係していることも予想されています。自然分娩なら産道で腸内細菌を獲得するため、障害の可能性が低くなります。だから遺伝は気にしなくて大丈夫と彼氏に、、もう伝わらないか。 https://t.co/dcFBeVjkXd
何というか、「発達障害と腸」については「間接的には影響あるけど、直接的な影響はまだ解らない。」って印象。 僕は以下のリンクを読んでみたけど、頭悪いので全部は解らんてぃん。つらたん。 https://t.co/NSNCMOCOFy https://t.co/VwbIrbVTb9
@returnee_blog あると思うよ。 前に「母体の腸の状態と発達障害」について調べた時に、少しそんなこと読んだよ。 最初のほうにちょっと似たようなこと書いてる。 ストレスフルな人の母体は、子の脳にも少なからず影響与えるみたい。 難しくて全部読むの大変かもだけど、参考まで。 https://t.co/NSNCMOCOFy
私は食事療法士さんに「母体の腸内細菌叢(特に出産時)と児との脳発達には深い関係がある」と教わりました(泣)。日本でもそういう論文が↓。でも遺伝子説も後天的要素説もあり、原因は一つではないと感じてます。 原因が何にせよ、私は自分が出来ることをやるだけ
近年胎盤や羊水,さい帯血にも細菌 が見つかることが報告されている. このことは,母から子への腸内細菌の垂直伝搬が胎児期にすでに始まっている可能性を示す. 胎盤で見つかる細菌叢は口腔内の常在菌に似ていることが報告されている 周産期母体腸内細菌叢と児の脳発達 https://t.co/eWQjDlBn9B

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