著者
山西(増井) 史子
出版者
情報メディア学会
雑誌
情報メディア研究 (ISSN:13485857)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.15-31, 2017-11-15 (Released:2017-11-15)
参考文献数
47

本研究は,日本文学・日本語学分野の学会誌に掲載された論文がその内容に対応する学会発表を経ているか否かを調査し,当該分野の研究における論文と学会発表の関連性を明らかにすることを目的とする. 調査対象は,日本文学・日本語学分野で重要視されている学会誌 9 誌に 2005 年~ 2014 年の 10 年間に掲載された論文 1,958 本である.調査項目は,論文の内容に対応する学会発表の有無,学会発表が確認できた場合は,その学会名,学会発表と論文出版のタイムラグ,の 3 点である. 結果は,対応する学会発表を経た論文は 729 本で全体の 37%であった.その内訳は,論文が掲載された学会誌を出版する学会での発表を経ていたのが 420 本で全体の 21%,論文が掲載されたのと別の学会での発表を経ていたのが 309 本で全体の 16%であった. 全体的な傾向としては,論文出版と学会発表の関連性は低かった.しかし,一部の学会では,学会発表と論文出版の関連性が高い傾向があることが明らかとなった.

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『情報メディア研究』16(1)[2018.3]眺めてた。山西(増井)史子「日本文学・日本語学研究における学会発表と雑誌論文の関連性-雑誌論文は学会発表を経ているか-」 https://t.co/7Yzzw9Koyr は、人文系の学術情報流通の状況分析として面白いかと。学会発表予稿集の電子版がない問題はなるほど。

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