著者
横濱 雄二
出版者
日本アニメーション学会
雑誌
アニメーション研究 (ISSN:1347300X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.45-50, 2020-09-30 (Released:2021-05-07)
参考文献数
20

本稿は、高畑勲のアニメーション作品『火垂るの墓』について、具体的な地域表象を検討するとともに、関係地を訪問する行動について、その意味づけを考察するものである。『火垂るの墓』は、強く情動を喚起する作品である。一例として、主人公兄妹の母親の死の舞台となる学校のシークエンスをとりあげる。画面内の事物の配置を現実の地理空間に置くと、あるべき鉄道の高架が画面に現れていない。この不在は、兄妹の孤立感を強調している。また、本作品の関係地訪問の事例を検討すると、アニメ聖地巡礼としてではなく、戦跡など事実に基づく土地への観光であるダークツーリズムに類するといえる。虚構作品の関係地は現実と必ずしも対応するものではなく、また作品が喚起する情動の側面も無視できない。これらについては、さらなる考察が必要である。

言及状況

外部データベース (DOI)

はてなブックマーク (1 users, 1 posts)

Twitter (1 users, 1 posts, 2 favorites)

@youbelieve_fake @keikaikou @NakaSakamoto @rnHZo8uwzbvtqH5 @Kuroi_Yahu @naniwadengin @naniwanojinji @nob_ta7ka @ZlZabcAmcfTRtCF @Z42Be @aaaaahhhhh1122 @qzABx9wVRdB187q @studiocorvo @pittatopantsu @gorgevparis @N5Edkpm8Pjasvh9 理解力のなさね

収集済み URL リスト